玉邑浩二インタビュー

聞き手|野渕杏子

左側が玉邑浩二 | 右側が野渕杏子
左側が玉邑浩二 | 右側が野渕杏子

 

野渕 |ダンス、舞台を始めたきっかけを教えてください

 

玉邑 |僕は映画会社にいてて、23歳くらいのときに。そこから辞めて演劇に興味があって僕は全然演じる

    方には興味はなくて、脚本と演出に興味があって。

            そこから舞台には興味があって、青年団に入って演出部に一瞬いて辞めて。

           そこから3.4年くらい自分で東京のギャラリーとかで公演して、そので演出って難しいと思って。

    なんか僕、まず自分で出来ひんのに人に演出なんて出来ひんやろうって思って。

    いくら言ってもなんか自分のやりたいことが押しつけみたいになりそうやから。

            自分の身体がうまくなってへんのにと思って、そういうことを考えてるときにダンスの即興の人が

    いて、たまたま会ってそれでダンスを始めました。

 

野渕 |それ何年前ですか?

 

玉邑 |それが3.4年前ですね。

 

野渕 |そんなに最近なんですね。

 

玉邑| そうなんです。

 

 

野渕 |黒沢美香さんの作品に出たと聞いたんですけど。

 

玉邑|黒沢さんのは芸術センターのダンス 4 オールに出たらと言われて、たまたま。

     その時に京都に来て、その前に暑い夏のオーディションでフランス行きに受かって、ダンス4オール

          ギリギリまでフランスにいてて、それで帰ってきて出たみたいな感じで。

 

 

野渕 |以前、(増田)美佳さんの即興の会でお会いしてますよね。

 

玉邑| あれいつやったっけな。僕、とびとびで行ってましたね。

 

野渕| 忙しいの嫌いそうですよね。

 

玉邑| そんな風に見えますか?

 

野渕 |いやなんか拘束されるのが嫌いそうなイメージがあるんです。

 

玉邑 |拘束は好きじゃないですね。

 

野渕 |拘束されてるなぁと思ったら息苦しくなってはりそうやなと。

 

玉邑 |よく分かりますね。でも自分で拘束しちゃう人なんで、どっちかというと、たぶんそうやと思うん

    で余計にそれと自分が思ってしまうのがしんどくて、敢えてはずしてる感じかもしれないです。

    無理やりはずしたりとか。忙しいのは嫌いですけど、でも忙しくしてしまう方やと思います。

    勝手に埋めていくっていうか。間をばーっと。やと思いますね。

 

 

野渕| 結構 言葉選びが厳密ですよね。

 

玉邑| 自分ではあんまり分かってないですけど、多分すごい細かいと思います。言葉に対して。

    酷い時もありますけど、あんまり厳密じゃない人とずっと一緒にいたり喋ると、うーんと思うこと

    はよくあります。さっき言ったことと、この言葉の意味が違うとかずれてんのに同じニュアンスで

    喋るのは何なの、みたいなことがある。たぶん本とか書いてきたからもあると思う。

    勝手にそうなってるんやと思う。

 

 

野渕| 私、京都造形芸術大学の映像・舞台芸術学科が出身で、在学中に太田省吾さんがいたんですけど。

 

玉邑| 太田省吾さん、良いですね。好きですね。

 

野渕 |そうなんですね、私は太田さんが亡くなった時立ち会ってないんですけど、どうやら最後の言葉が

   「もう新しい言葉がみつからない」だったらしいんです。

 

玉邑| すごい

 

野渕| 言葉にめちゃくちゃ向き合った人だからこそのセリフだなと。

            言葉にこだわりがある人だなと玉邑さんからも感じます。

 

| 僕でもそんなに喋ってないですよね、この現場で。

 

野渕 |でもタイトルをつけてくださいとかの(きたさんからのお題の)時に感じました。

         *曲を聴いて勝手気ままに曲のタイトルをつけていく稽古の中のエクササイズ

 

| あれね、楽しいですね。

 

 |その時に(これでいいのか)判断してはるんだろうなと、微妙なズレとかを見つつ探ってはるのかな

            と。

 

 | まぁそうかもしれないです、確かに。タイトルつけるってめっちゃ個性とかめっちゃその人の人生

             が出るからそれが面白いなと思って見てる。へーこんな感じかって。

             言葉と向き合ってきた人とか言葉のことを考えてる人はまたそれで違うタイトルがついたりとか

             して。

 

 

|  KIKIKIKIKIKIのクリエイションはどうですか?

 

|  感覚的には嫌いじゃなかった。好きな方やと思います。 

 

 |(増田)美佳さんの即興の会での印象からKIKIKIKIKIKIのワークショップに来はるんやと実は驚

              いたんです。KIKIKIKIKIKIでするような事とは違うことを好んではるのかなと思ってたんですが。

 

| 若干違うっちゃ違いますね。

    やっぱり、間違ってたら申し訳ないんですけど、きたさんがやろうとしてることは なんだかんだ

    理論的なことやと思っていて情緒的なことではやっぱりなくて。質とかをどうやってそこからこっ

    ちにいくまでの流れを見せていくか、結構構成的というか外側みたいな印象がある。心っていうよ

    りも。そういう意味では若干違うと思いますけど。

 

| 理論的ですね。

 

| 喋ることがやっぱり結構ただの日常生活でも理論的な感じがする。納得いくことを聞いてくる。

 

| そうですね、もう少し理論的なことから外れてることの方が好きなんですか?

 

| 僕もっとぶっ飛んでると思ってて。もっとわけ分からん感じなんかと思ってて、どっちかというと

    わけ分からん方が好きかもしれないです。

    黒沢美香さんとか、わけ分からんことないけど、ほとんど雰囲気でいってるというか。

    勿論熱量とか、言ってる言葉が詩的やったりして魅了されることがあるから言葉では表せなくて。

    あの人のよく分からん魅力は。でもそういうのはすごく好きですね。

    こうなってるから次こうなった方が良いっていう意味が分からんけど、なんかこっちの方が良いと

    思うっていうことが、美香さんの言葉の強さだけで皆が納得出来るっていうのが、えらくすごいこ

    とやから そういう人が近くにいるってことは幸せなことやと思う。

    身体でたぶん考えてるかなんかで、他人の身体を読み取るのもめっちゃ上手くて、それで言葉にす

    るんやけど身体に添っているからこそ言葉が詩的になってしまうのが素晴らしいことやなと。

       ただ美香さんのことは好きやけど、好きすぎて、どこまでも一緒にいたいとは思わないですね。

            巻き込まれていくから、あまりにも強いから、結構距離とっていかないといけない気がする。

            そういう意味で距離のとり方を考えています。

 

|  距離感

 

 

|  距離感、難しいですね。